ダイナミックレバレッジとは海外FXや仮想通貨CFDにおいて、口座残高によるレバレッジ制限ではなく総保有ロットによってレバレッジが変動するシステムである。
海外FXの大きな魅力として挙げられるのが「ハイレバレッジ」であり、数万円の少額からでも専業トレーダーや億トレーダーを目指すことを現実的に可能にする。そんな海外FXの特徴であるハイレバレッジだが、それなりにある程度のルールや特徴がある。
海外FX業者の多くは、口座残高によって適用されるレバレッジに変更がかかる(レバレッジ制限)を採用している業者が大部分を占めており、少額であればあるほどレバレッジは高く設定されている傾向にある。
つまりは、口座残高がいくら増えようが、保有ポジション次第ではレバレッジ1000倍以上を利用してトレードすることができる資金効率の良いシステムである。それでは「ダイナミックレバレッジ」の特徴について見ていこう。
ダイナミックレバレッジの利点
海外FXで有名な「XM」という業者を例に出してみよう。初回入金額が200万円以下であればレバレッジ888倍が適用されるが、口座残高200万円を超えた時点で適用されるレバレッジは200倍に変更になってしまう。
証券会社 | 最大レバレッジ | 口座残高 |
XM | 888倍 | 200万円以上→200倍 |
GemForex | 1000倍 | 200万円以上→500倍 |
FBS | 3000倍 | 2万円まで(※) |
Exness | 無制限 | 10万円まで(※) |
上記表は口座残高によるレバレッジ制限だが、基本的にほとんどの業者がこの制限を設けている。あくまでもロット数は関係ないので、証拠金の範囲内であれば何ロットであろうが大きなロット数で取引することができる。
しかし、仮に1000万円を入金したとしても適用されるレバレッジはXMの場合200倍となるので、それなりの証拠金がかかってしまうことになる。

それではダイナミックレバレッジはどうだろうか?ダイナミックレバレッジは保有ポジションによってレバレッジが変更になるので口座残高が仮に1000万円を超えたとしても、それなりのロット数で余裕を持ったトレードができる。
ダイナミックレバレッジ最大の利点は「口座残高がいくらになろうがロット数次第では最大レバレッジが適用される」ということだ。
ダイナミックレバレッジの自動計算機能とは?
ダイナミックレバレッジには自動的に1番有利なレバレッジが適用されるというシステムがある。これはどういうことなのか?説明していこう。
総保有ロット | 適用レバレッジ |
---|---|
30万通貨まで | 1000倍 |
100万通貨まで | 500倍 |
200万通貨まで | 200倍 |
300万通貨まで | 100倍 |
500万通貨まで | 50倍 |
500万通貨以上 | 20倍 |
上記はダイナミックレバレッジを提供しているFXGTのレバレッジ水準になる。保有ロットが多くなればなるほど適用されるレバレッジは低くなっていくのがわかるだろうか。
仮に250万通貨(25ロット)のポジションを持ったとする。上記表を見る限りでは、適用されるレバレッジは100倍ということになるのだが、実際はもっと高いレバレッジが適用されることになる。
250万通貨=
- 30万通貨分→1000倍
- 70万通貨分→500倍
- 100万通貨分→200倍
- 50万通貨分→100倍
上記計算例を見てみよう。250万通貨の中の30万通貨に関しては1000倍のレバレッジが適用されている。なぜならダイナミックレバレッジは30万通貨までは1000倍のレバレッジが適用されることになっているからだ。
次は総保有ロット100万通貨までレバレッジ500倍が適用されるので、1000倍に適用された30万通貨を除いて70万通貨分はレバレッジ500倍が適用される。
この計算を自動的に行なってくれるのがダイナミックレバレッジのすごいところなのだ。つまり、1番に優位性のあるレバレッジ水準を自動で適用してくれるというものになる。
ダイナミックレバレッジの特徴
一見ダイナミックレバレッジというイメージだけ見るとレバレッジが高く「リスクが高そう」という印象を受けそうだが、実は真逆であり、口座残高に余裕を持ったロット数でハイレバレッジを効かせることによってメンタル的安定性も大きく保てるというのは大きな利点だ。
もちろんハイレバレッジで資金ギリギリのギャンブルトレードもできてしまうので、現在の資金でどれくらいのロットを持つべきなのかは把握しておく必要性がある。

口座残高200万円で考えてみよう。あくまでも通貨ペアによっても異なるが、20万通貨の取引をする際にレバレッジ200倍であれば証拠金は10万円程度必要になる。
しかし、レバレッジ2000倍であれば1万円程度の証拠金で20万通貨が取引できることとなり、レバレッジによる恩恵は大きくなる。余剰資金は大きくなるほど気持ち的にも余裕ができるので、実際のトレードでは大きなメリットとなる。

ダイナミックレバレッジを採用しているFX業者
ダイナミックレバレッジを採用しているFX業者は現在「3社」だけになる。
ダイナミックレバレッジ|まとめ
レバレッジを効かせた取引をするのなら、まず自分がどのくらいの資金に対してどのくらいのロットで取引するのか?これをまず考えてFX業者を選択するひとつの指標にしてみてはどうだろうか。
ダイナミックレバレッジの素晴らしいところは、自己資金に関係なくハイレバレッジ取引が可能な部分だ。もちろん取引数量に対してレバレッジが変動するが、TradersTrustのダイナミックレバレッジなら、かなり大きいロット数まで大きなレバレッジが適用される。
もちろんレバレッジの制限が全くないFX業者も少なからず存在するし、レバレッジだけでFX業者を選ぶのもナンセンスである。短期売買やデイトレードであれば、約定力やスプレッド、スプレッドの安定性なども重要な指標となる。
当サイトではレバレッジだけではなく、すべてのスペックを中心に解説しているので、海外FXに興味のある方は是非参考にしてほしい。
