絶対にやってはいけない|海外FX両建ての基本とは

海外FXでは両建ての規制(制限)のある場合があるが、そこにはFX特有のゼロカットと大きなレバレッジというシステムが大きく関係している。

海外FXの多くは同一アカウント内で複数の口座(追加口座)を持つことができるが、基本的に同じアカウント内であっても異なる口座をまたいでの両建ては禁止されている。

もちろん異なる証券会社をまたいでの両建ても禁止している業者がほとんどだが、なぜそのような規制があるのだろうか?そこには本来トレーダーを守るためのゼロカットと、ハイレバレッジを悪用して稼ぐ「ほんの一部の悪質トレーダー」の存在がある。

この記事では海外FX業者がなぜ同一口座内以外の両建てを禁止しているのか?両建てになる局面とはどのような場面なのか?について見ていこう。

目次

両建てを規制する理由

証券会社で両建てを規制する大きな理由のひとつは「ゼロカット」と「レバレッジ」の存在だ。まずは仮に異なる口座同士で両建てをしたとしよう。

両建てポジションを延々と持ち続け、何かしらの弾みで値が飛ぶほどの大きな値動き、週末週明けを挟んでの大きな窓開けなどがあった場合、レバレッジを大きく効かせて両建てをしていた場合には、片方のポジションはゼロカットにより損益が途中で食い止められマイナスになった部分は証券会社の負担となる。

しかし、もう片方のポジションはどうだろうか?当然のように大きな利益となり、ゼロカットされた損益よりも大きい利益が残ることとなる。結果的に損をするのはゼロカットを執行した口座の証券会社であり、トレーダーは差額の利益だけが残るというわけである。

もちろん同一の名義で異なる口座を開設していた場合でもそうなるのだ。しかし、同じ口座内であれば、例え両建てをしていたとしても、損益が動かずにゼロカットにはならない。

もしどちらか片方のポジションがゼロカット水準までマイナスになったとしても、利益が出ているもう片方のポジションも強制的に決済してしまえば問題はないのだ。

そもそもゼロカットやレバレッジというのは、トレーダーにとって最強のシステムだ。そのシステムを逆手にとるような事はそもそもするべきではないし、そういう両建てを推奨しているようなサイトもあるが、絶対に参考にしないようにしよう。

それでは両建てとはいったいどのような場面で、どのような注意点があるのか?お話ししていこう。

買いと売りのポジションを同じレートで持つ両建て

一般的に皆さんがイメージする両建てとは、同じレート(似たようなレート)で買いと売りのポジションを両方建てるというものではないだろうか?

この方法は株式投資の株主優待などの権利取得を、手数料だけで取得できるというもので広く知られている。しかしFXにおいての両建てとはそもそもそのようなメリットはない。

インターバンクにおいても両建てという観点はなく、同じポジションはただ単に相殺されるだけのものだ。インターネットの情報などで「両建ての手法」とか紹介されているが、それがどう効果的なのかどうかは私にも分からない。

全く同じレートで買いと売りのポジションを持つのであれば、スプレッドや手数料の分だけマイナスになるという考え方が具体的であり、単純に誰にでもわかる当たり前の話だが、相場には値動きがある。

これから起こり得る値動きを予測した上で両建てを使用している強者もいるのかもしれないので、一概に否定はしない。ただし、含み損を抱えた状態から心理的にロスカットができずに両建てに走ってしまう危険な両建てもあるので注意しておきたいところだ。

保有ポジションが含み益(含み損)の状態からの両建て

含み損を抱え、ロスカットをしないで損失の恐怖から逃げるための両建ては、資金を破綻に向かわせる危険な状態だ。実際に私は何べんもそういう状態を経験し、資金の大部分を無くすような大きなロスカットになった経験がある。

ロスカットを先延ばしにした両建て

最優先におすすめできないのがこの両建てになる。両建てしているから損失はそのままではないのか?と言われるかもしれないが、損失をそのままにしておく事がそもそも危険なのだ。FXにおいては「エントリー時に描いたシナリオ」が崩れた時がロスカットをするポイントとなる。

当然ロスカット基準を設ける時も「ここのラインまで来たらシナリオが崩れる」「ここを抜けたらシナリオが崩れる」といっったポイントにロスカットを設定するのがセオリーだ。

もちろん損失pipsなどを設定しておいて、ある一定の損失でロスカットしてしまうやり方もあるだろう。

しかし、含み損のストレスから逃げるための両建ては、そのどちらも当てはまっていない事を念頭に置いておかなければならない。

戦略的な両建て

長期的にトレンドが続くと想定している場合に、押し目や戻り売り局面というのは頭を悩ませることも多いだろう。なぜなら、調整で価格が反転しているのか?そもそもトレンドが終了して反転しているのか?の判断は実に難しいものだ。

デイトレードなどの短期トレードなら調整局面になる前に利確しておき、トレンドが続くようなら再度エントリーするだろう。しかし、トレーダーの中には、中期的なトレンドが継続する事を前提に、短期的に調整局面を取りに行くトレーダーもいる。

わかりやすくいうと、中期的なポジションはそのままに、短期的に逆のポジションで取引をするという事だ。言い換えれば、中期的なポジションは含み益のままポジションを持った状態で、短期的に逆のポジションを持つことになるので、両建ての状態になる。

ひとつ言っておくが、トレンドが終了したかどうかわからないので、とりあえず利益確保のために両建てしておくのとは違う。一旦レートが逆行してから建値まで戻ってきてから両建てした分を決済すればいいように思う。しかし、1度レジスタンスやサポートされた価格帯ではもう1度反発する場合が多く、そう簡単に成功するようなものではない。

安易な両建ては禁物だが、戦略的に中期と短期にスタイルを分けてする両建てならおすすめだといえよう。もちろんFXのスキルありけりだが。

異なる証券会社で逆のポジションを持つ両建て

両建ては同じ業者の口座の中だけの話ではない。他のFX業者と両建てをしても規約違反となる。

例えばAという会社で、ドル円を買いポジションで持ったとする。そして違う会社Bでドル円の売りポジションを持った。これが異なるFX業者間で両建てをしたパターンだ。

さらに同一証券会社でも似たような事が起きる。FXの証券会社ではひとつの証券会社で複数の口座を持つ事ができるが、同じ証券会社の異なる口座間でも両建てパターンがあるという事だ。

口座が違えば両建て禁止、他の証券会社との両建てもできないという証券会社は非常に多い。

これは前述したように、ゼロカット・ハイレバレッジというシステムがあるためにそうした規制が厳しいと言えるのだ。

まとめ

両建てを使用する場面というのはそもそも、中期的にポジションを持っている場面で、短期的にも利益を取りたいという上級トレーダーがする両建て以外にメリットは見当たらない。むしろ初心者で両建てというのは危ないトレードが大部分を占めると言える。

この記事では両建てに関する解説をしてきたが、両建てだけで「絶対に負けない手法」など、そんなおいしい手法は理屈的に存在しない。

もし何かしらの手法が存在するとしても、その手法に対してのリスクをよく考えてみて欲しい。もし、両建てで勝てるほどのトレーダーなら、両建てをしなくても勝てるだけのスキルが必ずあるはずだ。

結果的にFXで両建てができるかどうか?というのはあまり気にするほどのものではなく、同一口座内であれば基本的に両建ては可能な証券会社がほとんどになる。

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