海外FX業者であるWindsorBrokers(ウィンザーブローカー)の最大レバレッジは1000倍。一般的には口座残高によってレバレッジに制限がかかるが、WindsorBrokersは保有ロット数に応じてレバレッジが変動する「ダイナミックレバレッジ」を採用している。
今回レビューするWindsorBrokersが日本人にサービス提供をはじめたのは2021年であり日本国内での認知度はまだまだ低い。しかし、海外では30年以上もの運営実績がある老舗海外FX業者になる。
特徴としては安定感のあるスプレッドと口座残高によるレバレッジの制限がないダイナミックレバレッジを採用している点だ。分析ツールはMT4しか対応していないが、初心者でも利用しやすい独自のスマホアプリも提供している。
取り扱い銘柄も多く、難易度の高い金融ライセンスも取得しており注目度の高いFX業者になる。それではWindsorBrokersのレバレッジを完全解説するとともに、スペックや特徴もレビューしていくので、是非参考にしてほしい。
運営母体 | Windsor Brokers Ltd |
設立 | 1988年 |
金融ライセンス | CySEC/キプロス証券取引委員会/030/04 |
運営会社 | Windsor Brokers(BZ) Ltd |
設立 | 2021年 |
金融ライセンス | IFSC/ベリーズ国際金融サービス委員会 |
公式URL | https://jp.windsorbrokers.com/ |
顧客資産管理 | 完全分別管理 |
民事賠償保険 | 英ロイズ保険組合(1人あたり500万ユーロまで) |
チャットサポート | 対応 |
メールサポート | japan@windsorbrokers.com |
円建て | 対応(2022年から) |
FPA | |
Trustpilot | レビュー2 確認済み企業 |
WindsorBrokers|ダイナミックレバレッジの特徴
大抵の海外FX業者は口座残高に対してレバレッジに制限を設けている。口座残高がある一定の水準を超えるとレバレッジに制限がかかる仕組みだ。WindsorBrokersには口座残高によるレバレッジ制限はない。代わりにダイナミックレバレッジといわれるシステムを採用している。
ダイナミックレバレッジを採用している業者は数が少なく、日本人にサービスを提供している海外FXではTradersTrustとFXGTをあわせて3社のみとなっている。
ダイナミックレバレッジとは、保有ロット数によってレバレッジが変更になるシステムであり、保有ロット数が基準値を超えたとしても超えたロットにだけ制限されたレバレッジが適用される自動システムとなる。
通貨がマイナーになればなるほど最大レバレッジは低く設定されているが、保有ロット1000万通貨まで最大レバレッジ500倍が適用されるので、1000万円を超える資金を運用するトレーダーでもない限り、1番高いレバレッジ水準を参考にしてもらえば問題ないだろう。

まず最初に知っておきたいのはWindsorBrokersの取扱い銘柄になる。なぜなら銘柄によってダイナミックレバレッジ水準が異なるからだ。
貴金属(ゴールド等) |
エネルギー(原油・オイル等) |
商品(コーヒー・大豆等) |
株式個別銘柄(Apple等) |
債券(米国債等) |
株式指数(日経平均等) |
仮想通貨CFD |
通貨CFD |
カレンダーCFD |
通貨ペアは44種類で海外FXとしては標準的だが、株式指数や貴金属などのCFD銘柄はそれなりに充実している。仮想通貨CFDの取扱いも開始し、米国株式の個別銘柄CFDも97銘柄が取引できるので、通貨ペアだけでなく、CFDの取引も十分に楽しむことができる。
WindsorBrokersの口座タイプはスタンダードタイプの「プライム口座」とスプレッドが狭く設定されている分、取引手数料(往復$8/ロット)がかかる「ゼロ口座」という2種類を用意しているが、レバレッジ水準に違いはなく、基本的にはスタンダードタイプのプライム口座を選択していれば間違いはない。
それでは通貨ペアのダイナミックレバレッジから見ていこう。
FX/通貨ペアのダイナミックレバレッジ
通貨ペアは44種類を提供しているが、大きく3つに分類され、それぞれにダイナミックレバレッジの水準は異なる。
FX/通貨ペア①
通貨ペア①に分類されるのは超メジャードルストレートだ。レバレッジ水準は1番高く、最大保有ロット1000万通貨まで500倍のレバレッジを利用することができる。
500倍 | 1000万通貨まで |
200倍 | 1500万通貨まで |
100倍 | 2500万通貨まで |
50倍 | 3500万通貨まで |
30倍 | 3500万通貨以上 |
FX/通貨ペア②
通貨ペア①と大きく異なるのは、最大500倍が適用されるのは最大保有ロット500万通貨までという点だ。日本人御用達のクロス円や、その他基本的な通貨ペアは通貨ペア②からトレードできる。
500倍 | 500万通貨まで |
200倍 | 1000万通貨まで |
100倍 | 1500万通貨まで |
50倍 | 2000万通貨まで |
30倍 | 2000万通貨以上 |
FX/通貨ペア③
エキゾチック通貨ペアに分類され、トルコリラやシンガポールドルなどの合計14ペア。レートが低い通貨ペアなので、レバレッジも最大100倍に設定されている。
100倍 | 100万通貨まで |
50倍 | 500万通貨まで |
10倍 | 1000万通貨まで |
5倍 | 1500万通貨まで |
2.5倍 | 1500万通貨以上 |
CFD銘柄のダイナミックレバレッジ
WindsorBrokersのCFDは全体的な取引銘柄こそ標準的だが、債権やカレンダーなど、レアな銘柄も取り揃えている。海外FXのなかでも高い水準のレバレッジであり商品数も多いのが特徴だが、取引商品によって細かくスペックが分かれている。
詳しくはWindsorBrokersの公式ページで確認してみよう。
貴金属CFDのダイナミックレバレッジ
50lotまで | 250倍 |
100lotまで | 150倍 |
150lotまで | 50倍 |
150lot以上 | 25倍 |
エネルギーCFDのダイナミックレバレッジ
50lotまで | 100倍 |
100lotまで | 50倍 |
150lotまで | 5倍 |
150lot以上 | 2倍 |
商品(コモディティー)CFDのダイナミックレバレッジ
50lotまで | 50倍 |
100lotまで | 25倍 |
150lotまで | 10倍 |
200lotまで | 6倍 |
200lot以上 | 5倍 |
株式指数CFDのダイナミックレバレッジ
20lotまで | 200倍 |
50lotまで | 125倍 |
100lotまで | 100倍 |
150lotまで | 50倍 |
300lotまで | 10倍 |
300lot以上 | 5倍 |
100lotまで | 100倍 |
200lotまで | 50倍 |
500lotまで | 30倍 |
500lot以上 | 25倍 |
300lotまで | 200倍 |
1000lotまで | 125倍 |
1500lotまで | 100倍 |
2500lotまで | 50倍 |
2500lot以上 | 10倍 |
債権(国債)CFDのダイナミックレバレッジ
債権(国債)のCFDは海外FXでも取扱している業者は少ない注目の銘柄になる。最大レバレッジも250倍となっているのでチェックしてみてもおもしろいだろう。
50lotまで | 250倍 |
100lotまで | 100倍 |
150lotまで | 40倍 |
200lotまで | 10倍 |
200lot以上 | 6倍 |
米国株式個別銘柄CFDのレバレッジ
米国の株式個別銘柄は97種類と豊富なラインナップになっている。これから伸びていく可能性のある注目株も多くラインナップされているので要チェックだ。
50lotまで | 20倍 |
100lotまで | 10倍 |
500lotまで | 5倍 |
1000lotまで | 3倍 |
1000lot以上 | 2倍 |
仮想通貨CFDのレバレッジ
仮想通貨CFDは5種類が取引可能。最大レバレッジは一律2倍となっている。
3lotまで | 2倍 |
5lotまで | 1倍 |
5lot以上 | 0,01倍 |
WindsorBrokersを選ぶ理由とは
WindsorBrokersの特徴についてまとめてみよう。まずはデメリットと考えられる要素からだ。
- 日本でのサービスは2021年から
- 分析ツールはMT4のみ
円建てに未対応(対応済み)
会社自体は30年を超える老舗中の老舗だが、日本人にサービスを提供するのは2021年からであり、日本での知名度は当然低い。しかし、海外FXとしての実力には定評があり、WindsorBrokersを選ぶ理由は
- 世界3本の指に入るほどに難関な金融ライセンスを所持
- スプレッドが業界最狭水準(特にポンド系はかなり狭い)
- 口座残高に左右されないダイナミックレバレッジを採用
- 専用スマホアプリが利用できる
個人トレーダーにとってダイナミックレバレッジは非常に強い味方になる。スプレッドに関しては非常に狭い水準のスプレッドを提供しており、取引タイプを選ばないスペックを持ち合わせている。
当然ゼロカットは完備されていて、自動リセットが働くタイプとなっているので、もしもの場合は強力なサポートとなる。
それでは大手海外FX「XM」「HotForex」と同じスタンダードタイプの口座と比較しながらスプレッドを見てみよう。まずはプライム口座からだ。
プライム口座のスプレッド比較
通貨ペア | プライム口座 | XM | HotForex |
---|---|---|---|
USD/JPY | 1.4 | 1.6 | 1.7 |
EUR/USD | 1.4 | 1.7 | 1.2 |
GBP/USD | 1.9 | 2.1 | 1.8 |
AUD/USD | 1.6 | 1.9 | 1.5 |
EUR/JPY | 1.7 | 2.5 | 1.7 |
GBP/JPY | 2.2 | 3.3 | 3.0 |
AUD/JPY | 2.5 | 3.3 | 2.3 |
WindsorBrokersのプライム口座はとくに苦手な通貨ペアはなく、全体的に落ち着いたスプレッドとなっている。大手海外FXの中でもスプレッドの狭いHotForexと比較すると若干広めではあるが、ほとんど遜色のない内容になっている。
世界的にはマイナー通貨だが、日本人に人気のあるポンド円に関しては国内の証券会社と比較しても最狭水準なので、ポンド円を取引したいトレーダーには特に魅力のあるスプレッドになっている。
ゼロ口座のスプレッド比較
次にゼロ口座のスプレッドを比較してみよう。手数料ありタイプの口座は平均スプレッドと手数料を加味して見る必要がある。下記表は平均スプレッドに手数料を加味したスプレッドになっている。(手数料は1ドル110円換算)
比較するのは海外FXのECNトップクラスに位置するAXIORYだ。AXIORYは日本国内の人気が高く、もってこいの比較対象となる。
通貨ペア | ゼロ口座 | AXIORY |
---|---|---|
USD/JPY | 1.3 | 1.1 |
EUR/USD | 1.1 | 1.1 |
GBP/USD | 1.5 | 1.6 |
AUD/USD | 1.3 | 1.3 |
EUR/JPY | 1.6 | 1.4 |
GBP/JPY | 1.9 | 2.4 |
AUD/JPY | 1.6 | 1.6 |
AXIORYはスタンダードタイプの口座も用意されているがスプレッドが広くECNに特化した業者となる。そのAXIORYと比較してみても互角の勝負をしているのがわかる。そう考えるとWindsorBrokersが提供しているスプレッドは海外FXで狭い水準となり、コストパフォーマンスは十分に高いといえるだろう。
まとめ
日本にサービスを提供しているWindsorBrokersはベリーズの金融ライセンスを取得している。このライセンスは海外FXではメジャーではあるもののそこまで規制の厳しい部類のライセンスではない。
しかし、本体であるWindsorBrokersではCySEC「キプロス証券委員会」というライセンスを取得している。CySECのライセンスは世界で3本の指に入るほどの難易度を誇り、信頼性が高い業者の裏付けとされる。
CySECでは顧客資産に対して補償をする「ICF」という機関に入ることが義務付けされている。WindsorBrokersでも最大500万ユーロの民事賠償保険に加入していて、顧客資金管理の安全性、信頼性は極めて高いと言えるだろう。
