ゼロカットについて専業トレーダーが徹底解説

海外FXで「ゼロカット」はすでに当たり前のようなシステムとなっているが、ゼロカットとは一体何なのだろうか?トレーダーにとってどのようなメリットがあるのだろうか?

相場の世界では強制ロスカットといって、資金がマイナスになり証拠金維持率が低下したところで各証券会社が設定している基準で強制的にポジションが決済されるが、ゼロカットというのは強制ロスカットとは全く意味合いが違うものになる。

ゼロカットはあるが、強制ロスカットもあるのだ。この記事ではFXの特徴である「ゼロカット」ついて解説していくので、海外FXに興味のある方は是非参考にしてほしい。

目次

ゼロカットとは

ゼロカットとは、相場が自分の思惑と違う方向に進んでしまい、口座残高がマイナスになるような場面になったとき、マイナス分は海外FX業者が補填してくれるといったものになる。

残念ながら日本国内の証券会社にはゼロカットが採用されている会社はない。なぜならば法律で禁止されているからだ。表向きはトレーダーの保護を重要視していると公言しているのだから、まずはゼロカットを是非検討していただきたいものだ。(現時点では日本で採用される可能性はない)

ゼロカットには追証がない

通常では口座残高がマイナスになると「追証」といってマイナス分をFX業者に支払わなければならず、事実上の借金を背負うこととなるが、ゼロカットが採用されているFX業者であれば、口座残高以上の借金を背負うことはない。マイナス分はFX業者が補填してくれるからだ。

基本的には追証になる前に「強制ロスカット」が入るため、ゼロカットが採用されていなくても証券会社に借金をするような局面はほとんどない。

強制ロスカットは証拠金がある一定の水準を割った時点で保有ポシジョンが強制的に決済されるものであり、国内の証券会社のようにレバレッジ25倍であれば証拠金の金額も多いので、なかなか口座残高がマイナスになることはない。

ある一定の国と地域を除いてはレバレッジが高く設定されているFX業者は多いため、証拠金を少なくしてトレードできる。それはFX最大の魅力だが、強制ロスカット水準が仮に100%であったとしても、レバレッジが高ければ証拠金の額が小さい。

証拠金100%を割り込むということは、もうすでに口座残高は瀕死の状態である。もし大きな値動きがくれば口座残高がマイナスになるリスクも当然高くなるのだ。

ゼロカットを発動させる局面とは

基本的にはそれなりの資金管理をしてトレードをしていれば、ゼロカットになるような局面はそうそう出くわすようなものではない。

ゼロカットが発動する主な局面
  • 週末から週明けまでポジションを持ち越し、週末のレートと週明けのレートが大きく乖離し窓が空いた場合
  • 予測不能なファンダメンタル要因が突発的に起こった場合
  • 原因が分からない何らかの要因で突発的な値動きをした場合(フラッシュクラッシュ)

トレードスタイルが短期になればなるほどゼロカットを必要とする可能性は低くはなるが、スウィングトレードなど中長期にポジションを持つような取引スタイルのトレーダーはゼロカットを必要とするような値動きに巻き込まれる確率は当然のように上がる。

FXだけではなく投資系全般に言える事だが、ポジションを保有している期間が長ければ長いほどハイリスクであり、ゼロカットという機能が重要性を増してくる。

ゼロカットは最強の保険

正常なロスカットができずに自己資金以上のマイナスが出てしまうような値動きが稀に起こり得る。それはレートが一気に飛ぶ、窓が開くような値動きの時だ。

そういった値動きは基本的に土日を挟んだ「休日明け」に起こりやすく、平日ではよっぽどのことがない限り、ゼロカットよりも先に強制ロスカットにて決済される。

ゼロカットとは、大きな何かがあった時の最強の「保険」であり、FX業者が設定している「強制ロスカット水準」でロスカットされてしまうのが大抵のパターンになる。

ゼロカットの前にある強制ロスカット水準

それではゼロカットの前に設定されている「強制ロスカット」について説明しよう。強制ロスカットとは含み損が証券会社の決められた水準を割り込んだ時、強制的にポジションが決済されてしまうといったものになる。

強制ロスカット水準の設定基準は、証券会社によって証拠金維持率50%であったり100%であったりと様々だ。証拠金の範囲内で強制ロスカットを行えば最低でも口座残高がゼロになることはない。もちろん何の連絡もなしにいきなり強制ロスカットされるわけではない。

一般的には強制ロスカット水準になる手前で「今の証拠金維持率はこれくらいだから入金してください」と教えてくれる。その水準が「マージンコールという注意勧告になる。

マージンコールとは

口座維持率が低下を始め、1番先に到達するのが「マージンコール」だ。マージンコールとは証券会社が設定した証拠金維持率を下回った場合に、設定した水準まで追加入金をして口座維持率を引き上げてください、という注意勧告になる。

マージンコールを無視してそのまま証拠金維持率が下がり、証券会社が設定したロスカット水準を下回ると強制ロスカットとなる。なので、証券会社にはロスカット水準とマージンコール水準という2つの水準が設定されているのだ。

  • マージンコール=強制ロスカット水準手前で証拠金維持率低下を教えてくれるもの
  • 強制ロスカット=証拠金維持率が証券会社の設定してある水準に到達したときに執行
  • ゼロカット=大きな値動きにより口座残高がマイナスになってしまったときに執行

証券会社によって異なるゼロカットの執行方法

ゼロカットは口座残高がマイナスになったときに執行されるものだが、実は証券会社によってゼロカットの執行方法に違いがあり、自動的にリセットされる証券会社もあればゼロカットを執行するために申請が必要な証券会社もある。

もちろん申請が必要だからゼロカットを執行してもらえない可能性がるあのか?といわれればそうではない。狭いスプレッドで有名なLAND-FXは申請が必要なゼロカットシステムを用いているが、大きな金融ショックであってもゼロカットを確実に執行してきた実績があるのだ。

記憶に新しいのは2015年1月に起きた「スイスフランショック」だ。この金融ショックでは多くのトレーダーが口座残高マイナスになる大惨事だったが、ゼロカットを確実に行った会社はやはり信用性がある。

ボーナスが付与されていた場合のゼロカット執行

海外FXではボーナスが付与されている場合もある。仮に100万円の入金で20万円のボーナス、合計120万円の口座残高で考えると、ゼロカットが執行される場合は基本的にボーナス分も含めすべてがマイナスになったときだ。

ボーナスを含め120万円の口座残高で、もし1万円でもマイナスにならず口座にボーナス分が残っていれば「強制ロスカット」になり、基本的には口座残高ゼロ・ボーナス分ゼロという結果になってしまう。

つまり、ボーナスが仮に付与された状態であっても、元々の元本を下回ってしまえば強制ロスカットになり、ゼロカットが執行された状態と同じ「口座残高ゼロ」になる。

ある意味ボーナスは口座残高と同じように扱われているが、実際は証拠金の代わりになる程度のものであり、実質的に資金が増えるわけではないのでよく考えておきたいところだ。

ゼロカットが認められない場合がある

ゼロカットはトレーダーを守るための保険として非常に優秀なシステムだが、まれに悪質な利用方法でゼロカットを利用する方もいる。有名なものでは両建てを利用した方法だ。

レバレッジをギリギリまでかけた状態で売りと買い両方のポジションを持ち、窓が開くような大きな値動きを狙う。週はじめは特に窓が開く可能性があるので週末に仕込むパターンが多いらしい。

レバレッジを大きくかけているが、売りと買いのポジションを両建てしているので損失はない。もし、窓が開くような値動きがあった場合、片方のポジションは利益になり、もう片方のポジションはゼロカットにより損失は限定される。

つまり、ゼロカットにより損失は限定的であり、利益は伸ばすことができるという方法になる。もちろん損失を限定させて利益を伸ばすeasyMarketsが提供しているeasyTradeのようなシステムはある。

しかし、両建てを利用した場合には、ゼロカットによる損失は証券会社が被らなくてはならなくなり、当然証券会社もゼロカットを利用した悪質なトレードには目を光らせるしかなくなるのだ。

なのでゼロカットを執行する前に申請が必要であったりする業者もあるが、普通にトレードしている分にはゼロカットは執行されるのでそこまで気にする必要はないだろう。

まとめ

今回はゼロカットについて解説してきたが、海外FX業者を選択する場合は基本的なスペックがまず第一に必要な要素になると考えている。当然ボーナスやキャンペーンだけで選んだり、口コミだけで選ぶ方もいるだろう。それはそれで個人的な問題なのでなんとも言いようがない。

海外FXではレバレッジをかけて大きく勝負するようなイメージがあるが、それはあくまでもイメージであり「ハイリスクな取引もしようと思えばできる」というのが正解だ。

正直なところFXの取引や資金管理なども、国内外問わずやることは何も変わらない。ただしレバレッジが高ければ証拠金が少なくて済む。本来レバレッジ25倍では強制的にロスカットになるような水準であったとしても、高いレバレッジを利用することによって、それなりに余裕をもって含み損に耐えられることは確かだ。

ゼロカットというシステムは海外FXの大きな強みでもあるが、できるだけゼロカットを使用しない資金管理を徹底することは言うまでもなく、レバレッジが高いからと必要以上のロットを張って取引すれば、ゼロカットによって自己資産は簡単にゼロになる。

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